肺炎で入院中の母。
「カテーテルを抜くと死ぬことになるから、自分は抜きたくない。次はホスピスへ転院して欲しい」と、医者から突然の宣告。
呆然…。
ソーシャルワーカーからは、「老人ホームは引き払って、最期はホスピスで…」と、話しが進んで行きます。
こちらの希望など、お構いなし。
私達の希望は、延命治療はしてほしくない。最期は施設で迎えたい。施設で『看取り』をして欲しい。
医者は、施設で『看取り』?そんなことできないでしょうと一蹴。
このまま医者の思い通りにさせまいと、すぐに施設長へ相談。
施設長からは、
「精一杯『看取り』させていただきます。こちらからも連絡しましょうか。」と心強いお言葉をいただきました。
よし、医者に直談判するぞーと意気込んでいた時、病院から電話。
声の感じからすると、若い女性の看護師さんです。
看護師さん
「あの~お母様、ちょっと息が止まりそうで…今、少し持ち直してはいるんですが…まだ、大丈夫だと思いますが、お家が遠いと聞いたので一応早めに連絡しておきます。」
私
「えーー!!!そうなんですか?!わかりました、すぐ、そちらへ向かいます!!」
息が止まる?? もう心臓がバクバクです。
看護師さん
「いえいえ、まだ大丈夫だと思います。また連絡を入れます。」
私
「あ、、、はい、お願いします。」
と切ったものの、もう行く準備です。
その前に姉へ電話。
「もう息が止まりそうって電話があった。」
「えーーー?!わかった、準備しとく!また連絡して。」
そうこうしてると、また電話。
看護師さん
「あの~やっぱり、もう息が止まりそうで…あ、あ、息がーーーーあ~~~大丈夫ですーーまだ、大丈夫そうです~。浅いですが大丈夫です。」
電話を片手に、実況してくれています。
ちょっと笑ってしまいました。
私
「あの~もう、そちらへ向かいます。有難うございます。今すぐ行きます!」
看護師さん
「そうですか。ではお待ちしています。」
姉へ連絡すると、
「こっちにも電話あったわ。私も今から出るわ。」
家から3時間。いつもと同じ時間なのに、長く感じます。
二人で合流。
病室へ向かいました。
母は、別の病室へ寝かされていました。
白い布が、顔にかけられていました。