母は、無事に歩けるようになり、またいつもの生活が始まりました。
そんな時、姉から電話が。
姉
「昨日、○○兄ちゃんから電話があって、施設に行ったけど、母が覚えてなかったーって言うてたわ。」
この○○兄ちゃんは、母の弟で、私達は小さい頃から『おじさん』と呼ばず、兄ちゃんと呼んでいます。
母は7人兄弟の一番上。一番怖い存在です。
母が施設に入ったことは以前に伝えていたのですが、来てくれたのは初めてです。
二人とも年を取ってから、そんなに頻繁に会うことも無くなっていました。冠婚葬祭で会うぐらい…。
私
「行ってくれたんや~そら覚えてないやろなー名前が思い出されへんよ~。」
この頃から、私の名前もあやしくなっていました…
姉
「だいぶ変わってたから、びっくりしたらしいわー」
私
「そうやろうな~ハッキリと物言う姉が…って感じかもね…」
後日、施設に行ったときにスタッフさんから
スタッフさん
「この前、弟さんがいらした時に、お二人一緒にお写真撮りました~どうぞー」
とA4サイズにコピーしてくれた写真をいただきました。
娘二人
「二人とも笑ってるやん(笑)」
写真の二人はよく似ています。笑顔がそっくり…。
スタッフさん
「弟さんの事、思い出せなかったようです...」
せっかく来てくれたのに…
認知症になった姉を見るのは辛かったと思います。
自分を覚えてくれていないこともショックだったと思います。
私も、
私の名前がだんだん出てこなくなる母に、とうとう忘れられた-と思いました。
ちょうどこの頃、あるスタッフさんに
「娘さんの名前ってまだ覚えていらっしゃいます??」って聞かれたことがあって、
「いえ~最近は…」
と返すと
スタッフさん
「私の事もなんです…」
二人で
「寂しいですよねー」
と慰め合いました。(笑)
認知症って周りを寂しくさせますね…
誰か認知症の特効薬、早く開発してくれないかな~