往診の先生悲鳴を上げる。

2019/04/01

認知症

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お漏らししたズボンも着替えさせて、掃除も無事完了。

何事もなかったかのように、満面の笑みでお出迎えです。



「ありがとうございます。先生、こちらへどうぞ~。」

先生を部屋に招き入れ、母の方へ。


母はきょとんとした表情。
何をされるの?
ちょっと不安な感じにも見えました。


帰ってきて、片付けに焦っていたので気づかなかったのですが、
母の様子が変な感じ。

今までとは違って、ちょっとボーとしてるような、顔にも生気がないというか…

入れ歯も入れてない。
髪もぼさぼさです。



「ちょっと見ますね~」

「わかりますか~??」

先生が声をかけても、反応が遅い。



ぼ~とした無表情のまま、
母が手を伸ばし、先生の手に触れました。

「ひぇっ!」
幽霊にでも触られたかのような悲鳴。

母に触れられた手を、先生がさっと引きます。


母の手が微妙に震えています。
震えながら先生のほうへ再び手を伸ばします。


先生、ちょっと腰が引けて、後ずさりしながら母から離れて行きます。


何か恐怖を感じたかのような…
明らかに母に触れられたくない、寄るな・・・と言う感じで…
先生の顔が引きつっています。



「こ、こ、これは、ぼくの手には負えない。すぐ救急車を呼んだほうがいい。」
声もちょっとうわずっています。



ん??
「先生?救急車ですか?」



「そう、救急車呼んだほうがいいです!」



えーー?かかりつけ医の意見書欲しいだけやのに??


                             

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