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お漏らししたズボンも着替えさせて、掃除も無事完了。
何事もなかったかのように、満面の笑みでお出迎えです。
「ありがとうございます。先生、こちらへどうぞ~。」
先生を部屋に招き入れ、母の方へ。
母はきょとんとした表情。
何をされるの?
ちょっと不安な感じにも見えました。
帰ってきて、片付けに焦っていたので気づかなかったのですが、
母の様子が変な感じ。
今までとは違って、ちょっとボーとしてるような、顔にも生気がないというか…
入れ歯も入れてない。
髪もぼさぼさです。
「ちょっと見ますね~」
「わかりますか~??」
先生が声をかけても、反応が遅い。
ぼ~とした無表情のまま、
母が手を伸ばし、先生の手に触れました。
「ひぇっ!」
幽霊にでも触られたかのような悲鳴。
母に触れられた手を、先生がさっと引きます。
母の手が微妙に震えています。
震えながら先生のほうへ再び手を伸ばします。
先生、ちょっと腰が引けて、後ずさりしながら母から離れて行きます。
何か恐怖を感じたかのような…
明らかに母に触れられたくない、寄るな・・・と言う感じで…
先生の顔が引きつっています。
「こ、こ、これは、ぼくの手には負えない。すぐ救急車を呼んだほうがいい。」
声もちょっとうわずっています。
ん??
「先生?救急車ですか?」
「そう、救急車呼んだほうがいいです!」
えーー?かかりつけ医の意見書欲しいだけやのに??